任天堂とGameStop、Wiiの品不足に「引換券」で対応

任天堂は12月14日、在庫不足のために年末商戦期にWiiを買えなかった人に、1月に同製品を提供する「振り替え」プログラムを提供すると明らかにした。

　同社の米国法人社長レジー・フィルス－エイム氏は電話会見で、12月20日と21日にゲーム小売店GameStopでWiiの定価249ドルを支払った顧客は、「1月中」にWiiを入手できる引換券をもらえると語った。

　このプログラムはGameStop限定で実施される。フィルス－エイム氏は、何台提供するかは明らかにしなかったが、GameStopは「数万台」分の引換券を用意していると述べた。

　「これは強力なプログラムであり、Wiiをクリスマスツリーの下にどうしても置きたいという消費者にとって素晴らしいやり方になると予想している。Wiiを1月に入手できると保証する引換券だ」（同氏）

　同氏はまた、Best Buy、Sears Holdings、Wal-Mart Storesなどの米国の小売業者数社に、先週末および今週にWiiを納入することも明らかにした。

　Wiiは、独特のモーションセンサーコントローラとシンプルなゲームが、従来のゲーマー層である若い男性以外の購入者を引きつけており、非常に需要が高まっている。任天堂は11月も引き続き米国ゲーム機市場で首位を占め、Wiiを98万1000台販売した（NPD調べ）。

　競合するゲーム機――MicrosoftのXbox 360とソニーのプレイステーション 3（PS3）――の売り上げも好調だが、全米の消費者は先を争ってWiiを探している。夜明け前から店に並んだり、割り増しの料金を払ったりしていることも多い。

　フィルス－エイム氏は、Wiiの需要が旺盛なため、任天堂は需要に追いつけるだけの台数を製造できていないと語った。同製品は約1年前の発売以来、米国で600万台売れた。

　「夏じゅうかけても、年末商戦のラッシュに間に合わなかった」と同氏は語った。「ゲーマー層以外にも訴求したことで、以前に予測していた売り上げの季節的な変動が幾分なくなった」

　同氏は今回の品不足を「残念なこと」と言い、任天堂は過去1年間に生産量を倍にし、当初の月産100万台からおよそ180万台に引き上げたと付け加えた。

　「しばらくは、このレベルでの製造を続ける。今回の品不足は誰のメリットにもならない。十分な台数があったら、わたしも含め、みんなもっとハッピーだっただろう」（同氏）